木の話





ひのきのダニの抑制効果
    

庭内のダニによるアレルギー疾患が、社会問題となっている。

ヒョウダニ類を中心とした屋内塵性ダニ類(ハウスダストマイト)
の大量発生である。これは、近年のわが国における住宅建築様式の変化
に伴った室内の高湿度環境に起因すると考えられ、その防除に関心が寄せら
れている。

ヒノキの木材のチップによるダニの行動抑制について調べてみた。

その結果一般に強い生物活性を持つ事が知られている、クスノキ、ヒノキ
ヒバのチップから発散された香り物質は、ダニの行動を強く抑制することが
分かった。図6に示す様に12時間後にはヒノキとヒバで50−60%の行動
抑制を示し、クスノキでは、90%を超えていた。24時間後には3種類とも
80%を超える抑制効果を示した。(図6)

ヒノキのチップ材は防ダニ効果があるという
ことが分かります。

の中のダニの状況について試験をして見た。
畳の中のダニの数を軽減することは、ダニの健康への影響を考えた場合
、重要は課題となる。しかし1時的に表面付近のダニを忌避させてもたいした
意味を持たないのは当然である。

そこで畳(縦15x横45cm厚みx7.5cm)に約2ミリの針葉樹単板を挟みこんで試験をした。(図7)
その結果に示すようにヒノキとヒバの単板で強い効果が認められた。
暴露後24時間で30−40%、48時間で50−60%、72時間で80%、96時間
では約90%の行動抑制効果が認められ、両種から発せられる香り物質がダニに対して強い生物活性を持つ事がわかった。




畳の中にヒノキの薄い板を入れたもので実験



らにヒノキとヒバ材単板における約6ヶ月までの経時的変化を調べた。
当然の事ながら、ダニの行動抑制効果は低下していくが、4−6ヶ月後に
おいては弱いながらも効果があることが分かった。(図8)







木と森の快適さを科学する。151−156ページ  宮崎良文 著



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